第1回TAC-MI講演会開催 「マテリアルズインフォマティクスに資するデータ駆動科学」
物質・情報卓越教育院では、2019年8月6日(火)、大岡山キャンパスにて、物質・材料研究機構(NIMS)の永田賢二氏をお招きし、講演会を開催致しました。
講演会には本プログラムの連携協力機関である企業関係者や本学の学生や教員など約80名の方にご参加いただき、盛況のうちに終了しました。
本講演会では、「マテリアルズインフォマティクスに資するデータ駆動科学」と題し、 永田氏がこれまで関わってきたデータ駆動的方法の活用事例として、ベイズ推定に基づくスペクトル分解法やスパースモデリングに基づく触媒反応予測についてご紹介いただきました。
Materials Genome Initiativeに代表されるように、材料開発において情報科学を有効に活用することは国内外問わず大きな注目を集めており、その中で得られた実験データや計算データから背後に潜む構造を抽出し、新たな機能を予測する技術としてデータ駆動的方法が活躍しています。データ獲得や目的を議論する対象の分野と機械学習の手法やアルゴリズムを開発する数理・情報科学を繋ぐ、データ駆動科学におけるモデリングができる人材が必要とされていると述べられました。
講演後の質疑応答では会場より積極的に質問があり、関心の高さを伺わせました。 マテリアルズインフォマティクスの具体的な活用法についてご紹介いただいたことで、 企業関係者からも大変参考になったという意見が多く寄せられました。
参加者はベイズ推定とスパースモデリングの具体的使い方に詳しく触れることが出来たため、それぞれの研究の場での今後の応用の一助になることを期待しています。