活動報告

【学生の活躍】TAC-MI登録学生HAO YINGQUANさんがFAIML 2020にてBest Student Paper Awardを受賞

TAC-MI登録学生のHAO YINGQUANさんが2020年9月16日~18日に開催された 2020 2nd International Conference on Frontiers of Artificial Intelligence and Machine Learning (FAIML 2020) にてBest Student Paper Awardを受賞しました。

2020 2nd International Conference on Frontiers of Artificial Intelligence and Machine Learning (FAIML 2020)はAIと機械学習技術の応用に関連する国際学会です。元々、2020年4月にドイツのベルリンで開催する予定でしたが、コロナ禍が原因で延期され、2020年9月オンラインで開催されました。

参加した経緯と研究について

物質・情報卓越教育課程のカリキュラム「物質情報異分野研究スキル(ラボ・ローテーション) 」の期間中、大橋先生、田中先生、西條先生、大河内先生の指導のもとで、深層ニューラルネットワークを用いて金ナノ粒子を制御可能なバイオミネラリゼーションペプチドのアジャイル設計について研究しました。

予測精度の向上と新しいアルゴリズムに焦点を当てることが多い機械学習に関する従来の研究と比べ、今回の研究は機械学習技術の応用戦略に重心を置きました。 アジャイル開発戦略を使用することで、予測―実験―モデル更新のサイクルを回すことによって、限られた実験データをもとに機械学習の精度の向上、実験でのスクリーニングとデータ収集を同時に進行することができるようになりました。今回の研究では、データセットが非常に小さい上にモデルは粗く、実際の予測精度もかなり低いと予測されたにもかかわらず、 ニューラルネットワークモデルを用いて優れたターゲットプロパティをもつペプチドを提案することができました。今回の研究はデータセットが限られている場合でも、深層ニューラルネットワークにより、新しい材料の設計プロセスをガイドできる可能性があることを示唆しています。

受賞の感想

物質理工学院
応用化学系
応用化学コース
博士後期課程1年
HAO YINGQUAN

実は、私にとって異分野の国際学会に論文を提出するのは今回が始めてです。最初はAIのトップ会議であるAAAI2020に提出しましたが、残念ながら、 評価(-1、+ 3、+ 1)でリジェクトされました。しかし、次の投稿先にアクセプトされ、最終的に、データサイエンスに関する国際学会で賞までいただきました。今回のプログラムでは、普段の研究とは全く異なる研究に触れることができ、専門の全く異なる先生方と議論できたことは新鮮で刺激的でした。この中で物質と情報を組み合わせることに大きな可能性を感じることができました。これに加え、今回の受賞で少なくとも私の研究は、異なる分野で働いている人にとっても納得ができ、興味深い研究であることを再認識しました。今後も化学における情報学を利用した応用研究について、さらに挑戦を続けていきたいと思います。

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連絡先 東京工業大学 物質・情報卓越教育院事務局
tac-mi[at]jim.titech.ac.jp