活動報告

【受賞報告】横地浩義さんが環太平洋国際化学会議2021にてStudent Research Competition Winnerに選ばれました

TAC-MI登録学生の横地浩義さんが2021年12月に開催された環太平洋国際化学会議2021にてStudent Research Competition Winnerに選ばれました。

環太平洋国際化学会議2021(The 2021 International Chemical Congress of Pacific Basin Societies (Pacifichem))は、2021年12月16日〜21日の6日間、日本(※ホストソサイエティ)、アメリカ、カナダ、ニュージーランド、オーストラリア、韓国、中国の7化学会の共同主催で開催された国際学会です。元々、2020年12月にアメリカのハワイで開催される予定でしたが、コロナ禍が原因で延期され、2021年12月にオンラインで開催されました。会期中に開催されたStudent Research Competitionでは、講演申込を行った学生を対象とした1,400名の応募者の中から2分間の事前録画の講演動画を視聴した参加者が選考投票に参加し、最終的に40名のWinnerが決定されました。

参加した経緯と研究について

横地さんは、物質理工学院の青木大輔先生、大塚英幸先生の指導のもとで、動的な大環状分子を用いた高分子の末端構造制御に関する研究を推進しています。本学会は、自身の専門である化学に関する国際学会の中でも、特に自身の研究と関連の深い動的共有結合化学や高分子化学の研究者が世界中から集まる大規模な学会です。所属する研究室では、簡便な実験操作で、所望する分子骨格の形状を環状のトポロジーへと変換する方法を開発しており、今回の発表では、この手法で得られる大環状分子を利用することで高分子の末端構造や分子量など様々な一次構造を制御可能であることを口頭発表しました。発表した研究成果は2020年にイギリス王立化学会の「Polymer Chemistry」誌に掲載されており、Front Coverにも選出されています。

受賞の感想

物質理工学院
応用化学系 応用化学コース
博士後期課程1年
横地 浩義

この度はこのような名誉ある賞をいただき、大変光栄に思います。今回、口頭発表とは別に2分以内の研究紹介動画の作成が必要であり、2分間という短い時間で、どのようにして研究内容をわかりやすく伝えられるか、構成を深く悩みました。最終的に、視覚的に研究内容を表現できるアニメーションをプレゼンテーションに加えることにしました。そこで活きてきたのが自身のアウトリーチ活動で培った動画編集能力でした。私は1年程前からYouTube上で研究の魅力を多くの人に伝えるべく動画投稿を続けています。博士課程では、このような専門以外の様々なスキルを学ぶ時間も大切であると考えており、分野を問わずいろいろなことに挑戦しています。卓越教育院でも自身の専門ではない情報系のスキルを学んでいますが、こうした経験や知識が研究者としての視野を広げ、最終的に自身の専門を深めることにつながると信じています。この経験や受賞を励みに、今後より一層研究に精進していきたいと思います。

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連絡先 東京工業大学 物質・情報卓越教育院事務局
tac-mi[at]jim.titech.ac.jp